マーケティングとは?一言で_実践で使えるマーケティングについて解説

事業主

売上を安定させたい!・・でも何から手をつければいいんだろう?

事業主

組織化して拡大したい!・・マーケティング対策は何からすればいいんだろう?

事業をしていく上でこんな悩みにぶつかることがあるかもしれません。大企業のような予大掛かりなマーケティングを再現することは難しい。かといって表面的な方法だけ(SNSを使って集客をする等)を真似しても効果はでません。本記事では、筆者の実経験や顧客事例を踏まえ、実践で使える成果につながるマーケティングについてお伝えします。本文では問題点をみつけられる簡易的なワークもついてます。売上を安定してあげていきたい、事業拡大をしていきたい時に役に立つ内容になっているので、ぜひ参考にしてみてくださいね。※本記事は、2020年10月にStartup Hub Tokyo 丸の内にて実施した講座内容、その他講義を一部抜粋したものです。 

マーケティングとは?一言で

 

さっそくですが、マーケティングを一言でいうと欲しい人に欲しいものをベストタイミングで届ける」仕組みのことです。

マーケティングとは
届けたい人は誰か、どうやってどとけるのか、届けるものは何か、この3つがうまく噛み合ってスムーズに回るようにする作業すべてがマーケティングです。この3つが噛み合うように、仕組みをつくっていくこと。
一般的にマーケティングと名前がつくものは、届けたい人(誰にするのか、どうやって増やすのか)・タイミング(買ってくれるようにするには何をすればいいのか)・届けたいもの(何が求められているか、サービス商品設計)のいずれかに関する作業のことを指します。マーケティング=集客(新規の顧客やお客様を増やす方法)を想起する方も多いかもしれませんが、集客も含めてた上記3つを揃えることがマーケティングです。

例えば

届けたい人が増えると、仕組みが必要になります。イメージしやすいように狩猟時代で例えてみます。例えば、自分一人が食べられる量の肉だけ確保したい場合は(届ける人は自分ひとり)、1日中穴からでてくるウサギを狙うアナログなというやり方でもどうにかなるかもしれません。しかし一族全員が食べられる量の肉を確保したい(届ける人が増えた)という場合は、

・罠をつくって仕掛ける(ツールを導入して獲得方法を変える)
・ウサギを捕まえるやり方を教えて捕まえる人を増やす(技術やナレッジの展開)
・ウサギを育てて食べる(原材料を自分たちでつくる)
etc

といった仕組みをつかって、安定的に食糧を確保する視点が必要になります。

マーケティングとは?マーケティングができないとどうなるの?

マーケティングとは
届けたい人(誰にするのか、どうやって増やすのか)
タイミング(買ってくれるようにするには何をすればいいのか)
届けたいもの(何が求められているか、サービス商品設計)
を整えていくこと。

 

これができていないと売れなくなります。ピンとこないかもしれないので、以下の例をみて考えてみましょう。

届けたいものが同じ「こだわりのコーヒー」だった場合

あるお店は、通勤途中の会社員(届ける人)に、かなり急いでいる電車の乗り換え中(タイミング)に販売しようと考えます。
別のお店では、ご近所(届ける人)の方に、休日にふらっと立ち寄ってもらえるように販売しようと考えています。

どっちが喜んでもらえるか

まったく同じこだわりコーヒーですが、「通勤途中の急いでいる人」と「休日のご近所さん」どちらの方が喜ばれるでしょうか。前者のように、乗り換え中だと買う時間がないかもしれませんし、混んでいる電車の中で飲みものを持っているのは迷惑かもしれませんよね。後者の方が、喜ばれる気がしませんか?
このように、たとえ商品やサービスが良いものであっても、届ける人やタイミングがずれてしまうと売れなくなってしまいます。いいものを作っていれば、うまくいく!わけではなく誰にどのタイミングで販売していくのか。安定した売上を作る上ではこの視点がとても重要です。※マーケティング感覚をつかみやすくするため、原価や市場等の細かな事項は割愛し話を単純化しています。

 

マーケティングとは?実は、誰でも無意識でやっている?!

届けたい人・タイミング・届けたいものこの3つが揃えば、「喜ばれて売れる」ずれると「(良いものでも)売れない」この感覚はつかめたでしょうか。実はこの3つを揃えていく作業は、マーケティングの専門家でなくとも日常生活で誰もが無意識にしているんです。

例:気になる人をデートに誘う時

デートにうまく誘うために、相手が何に興味があるのか・いつ声をかければいいか・どんなデートを提案しようかといったことを考えていませんか?逆に相手のことを調べもせず、いきなり声をかけるのは(国宝級の美男美女で、顔面偏差値が異常に高くスタイルがものすごいよいといったレアケースでない限り)断られてしまう確率があがるのではないでしょうか。

例:仕事のお願いをする

スムーズにお願いをする時に、相手の業務状況を確認したり、声をかけるタイミングを調整したり、ランチおごる等交渉材料をさがしたりといったことを考えていませんか?何も考えずに相手の状況を無視して、仕事を丸投げしたら仕事を受けてくれないだけでなくトラブルになりそうです。

例:友人に誕生日プレゼントを渡す

友人に喜んでもらうために、友人が欲しいものは何か探りをいれたり、いつ渡そうか考えたりしませんか?

このようにマーケティングの専門家でなくても、マーケティング感覚は誰にもあります「届ける人、タイミング、届けるもの」がそろうと目的(デートにいく、仕事を頼む、プレゼントで喜ばせる)が達成できますよね。ビジネスの現場では目的が「売上や利益」になり、「届ける人、タイミング、届けるもの」が少し複雑になります。しかし、相手のことを考えて「届ける人、タイミング、届けるもの」を揃えていくことには変わりはありません。専門用語を理解することではなく、「届ける人、タイミング、届けるもの」を揃えるにはどうするかを考えることのほうがはるかに大切です。

 

マーケティングとは?タイミングがずれるとお客様は離れる。 

いい商品やいいサービスを、理解してくれる人が買ってくればいい。そんな風に考えることもあるかもしれません。しかし届ける人と届ける物が揃っていても、届けるタイミングがずれるとうまくいきません
 

コーヒー屋さんの例で考えてみよう

お客様(届けたい人)がご近所だった場合、全員がコーヒー屋さんにはいり何度も通ってくれるわけではありませんよね。以下の図のように「お店に入らない、お店から出る、注文しない、またお店に行かない」と一定数の方は離れてしまいます。ビジネスにおいては、たくさんの方にお店にきてもらうこと(集客)も大事ですが、離れてしまうお客様を減らすことも重要です。

たくさんお客さんを集めよう!だけでなくお客様が離れてしまう原因を見つけて、対策を打つことが重要です

原因はなんだろう?

例えば人通りがあるのに、なかなかお客様がお店に入らない。そんな時は、お店に入らない人をよく観察したり、話を聞いてみることをお勧めします。お店の中が見えにくくてはいりにくい、何屋さんかわからない、メニューがわからないなどお客様が離れてしまう原因が見つかるはずです。

お客様の行動を観察し、相手がどんなことを考えているのか、どんな感情がうごいているのかこれらを整理しながら、離れてしまう原因をなくしていきましょう。※このようにお客様の行動や思考を整理することを、カスタマージャーニー(お客様の考え・感情・行動を一覧化した地図)を整理するともいいます。

マーケティングとは?マーケティングファネルを使いこなそう

「届ける人、タイミング、届けるもの」がずれている時に、どこに問題があるのかを見つける時に便利なのが(マーケティング)ファネルです
 

マーケティングファネル(例)

先ほどのコーヒー屋さんの例のように、ターゲット(届けたい人)が商品を購入するまでには段階がありますターゲットの気持ちや行動の変化を図式化したものをファネルと呼びます。※ファネルとは本来は「漏斗(じょうご)」のこと。漏斗とは逆三角形の形をした器具です。

マーケティングファネル例

※マーケティングファネルは大きく「購買ファネル」「インフルエンスファネル」「ダブルファネル」の3種類があります。本記事ではダブルファネルを使い説明しています。

ファネルとは

イメージとしては、ファネルの上部は新規集客を増やすために行うこと。ファネルの下部は既存客を増やすために行うことを指します。
MEMO
ファネルの各項目について

項目 意味
最初の接点 ターゲットとの最初の接点、リードともいう
興味づけ 接点を持ったターゲットと定期的に接触、またはターゲットに対して教育をしていく。リードナーチャリングともいう。
フロントエンド ターゲットが最初に購入するサービスや商品。集客商品。
バックエンド サービスや商品を体験した人が、次に購入するサービスや商品。利益商品。
クロスセル バックエンド商品と一緒に買うとより効果がでる商品。(例:ハンバーガーと一緒にドリンクを買う、パソコンとセットで充電器も買う)
アップセル バックエンドを購入したあとにさらに商品を購入する。(例:ランチでいったお店にディナーの予約をする。通信講座で学んだ後に、資格取得のため上級コースで学ぶ)
リピート 同じ商品やサービスを繰り返し購入する。(例:同じコーヒー屋さんに通う、定期購入を継続する)

 

 

マーケティングとは?身の回りのサービスを見てみよう!

私たちの周りにあるサービスも、このファネルに沿って設計されています。

MEMO
例:通信販売
広告等で、商品を知る。まずはサンプルやお試し価格で商品を購入、その後定期購入(毎月商品が届く)
例:ネット配信
ニュースでサービスを知る。まずは1ヶ月無料でサービスをお試し。2ヶ月目以降は有料価格で利用。
例:スポーツジム
友人から勧められ近所のジムのお試し体験をする。その後会員になる。

さらによく観察してみると、多くの企業のサービスが集客のための商品と利益をあげる商品に分かれています。

 

マーケティングとは?自分でファネルを整理してみよう!

このファネルを、先ほどのコーヒー屋さんに置き換えて整理してみると以下のようになります。

MEMO
入り口 ここにコーヒー屋さんがあるということを知ってもらう。
例:お店の前に看板を出す、チラシを配る、広告を打つ、地域のフリーペーパーに掲載する、HPをつくる、SNSを使う、etc
興味づけ 他のコーヒー屋さんとの違い、特徴、メリット、ストーリーなどを継続的に発信していく
例:お店の前で試飲を行いお店の紹介と一緒に割引クーポンを配る、こだわりや思いをHPやSNSで伝える、etc
フロント コーヒーなどの単品商品を購入
バックエンド、クロスセル、アップセル 軽食、季節限定ドリンク、ポットサービス、物販、定期購入、通信販売
リピート 店舗でコーヒー等を購入する、通信販売で購入する、定期購入を継続する

ポイント

ポイントは、集める商品だけでなく利益商品をしっかり設計しておくことファネルの上部(入り口、興味づけ)でたくさんのお客様を集めても、1回コーヒーを買って終わりでは利益を伸ばすことは難しくなります。かといって、一度もコーヒーを買ったことがない方に、いきなり定期購入してもらうのは、ハードルが高すぎます。

マーケティングファネルでチェックをしてみよう!

ファネルの理解が進んだら、ぜひファネルにあてはめてご自身のサービスを整理してみてくださいね。

MEMO
ファネルの各項目について
ファネルの上部:新規集客を増やすために行っていること

  • 最初の接点:ターゲットとの最初の接点。
    例:お店の前に看板を出す、チラシを配る、広告を打つ、地域のフリーペーパーに掲載する、HPをつくる、SNSを使う、etc
  • 興味づけ:接点を持ったターゲットと定期的に接触し、他サービスとの違い、特徴、メリット、ストーリーなどを継続的に伝えていく。
    例:お店の前で試飲を行いお店の紹介と一緒に割引クーポンを配る、こだわりや思いをHPやSNSで伝える、ランディングページ、メールマガジンetc
  • フロントエンド:ターゲットが最初に購入するサービスや商品。集客商品

ファネルの下部:既存客を増やすために行っていること

  • バックエンド:サービスや商品を体験した人が、次に購入するサービスや商品。利益商品。
  • クロスセル:バックエンド商品と一緒に買うとより効果がでる商品。
    例:ハンバーガーと一緒にドリンクを買う、パソコンとセットで充電器も買う
  • アップセル:バックエンドを購入したあとにさらに商品を購入する。
    例:ランチでいったお店にディナーの予約をする。通信講座で学んだ後に、資格取得のため上級コースで学ぶ。
  • リピート:同じ商品やサービスを繰り返し購入する。
    例:同じコーヒー屋さんに通う、定期購入を継続する。

 

マーケティングファネルで見つける問題点
 

ご自身でファネルへの置き換えはできたでしょうか?ファネルで整理した際に、以下のケースに当てはまっている場合は対策を打つことをおすすめます。(※以下では、わかりやすく動物に例えて問題点を説明していきます。図では、最初の接点=リード・興味づけ=教育相互コミュニケーションとして表記。各ファネルでの数値は目安のため業種業界により異なります)

 

ケース1:ファネルの下部が空っぽ

事業を立ち上げ初期の頃に発生しがちなケースが、ファネルの下側にあたる商品やサービスが一切存在しない」というパターンです。集客するための商品(販売価格が安価、売上と費用が同額といった商品)しかなく、一度購入をしたら、それっきりになってしまうケースです。このファネルの状態のまま、集客数を増やしても売上は伸ばすことが難しく、いつまでたっても売上は安定しません。このケースに当てはまる場合は、集客するための対策を行う前に、まずは利益をしっかり確保できる商品やサービスを設計をすることをおすすめします。

ケース2:バックエンド商品までしか用意されていないケース

ファネルの下部のうちバックエンド商品しか用意されていないケース。このファネルの場合、バックエンド商品があるため売上を伸ばすことは可能です。しかし、バックエンド商品を購入後商品がないため、売上が安定しにくくなります。常に新規のお客様を集めることに必死になり、肉体的にも精神的にもかなり負担がかかります。このパターンに当てはまる場合は、お客様が長く継続してれるようなリピート商品を企画する、クロス商品やアップセル商品の用意がおすすめです

 

ケース3:商品はあるが、成約率が低く既存客を放置している

※以下で示す%はあくまで目安です。業種やサービス形態によって異なります。

ファネルの項目は、用意されているもののファネルの下部が弱いケースです。集客商品はあるものの、次の購入につながらない、気がつくとお客様が離れているということが発生しやすくなります。一般的には、(フロントエンド商品を購入した方が)バックエンド商品を買う確率が50%を切っている場合は、成約率が低いと言えます。(業種、商材によって変動します)せっかく集まったお客様が次の商品を買ってくれないため、売上は伸び悩みなかなか売上が安定しない傾向があります。このパターンに当てはまるときは、まずは成約率をあげるため商品の提案方法を見直す、既存客を放置せず求められる商品を企画するといった対策が重要です。

 

ケース4:全体設計され成約率も安定しているが・・・あと一歩!

※以下で示す%はあくまで目安です。業種やサービス形態によって異なります。
集客商品、利益商品がしっかり用意されている、バックエンド商品の成約率も高い。なのに売上が伸び悩んだり、売上が安定しないケースがあります。この場合は、獲得したリードからフロント商品への成約率が低い可能性があります。(目安としては、リードからコミュニケーションへ流れる確率が5%以下になっていたら成約率は低い。コミュニケーションからフロントへ流れる確率が10%以下ならフロント成約率は低い。)さらに(一人あたりの)年間取引金額が低いという課題があります。(目安としては、一人の方が、1年間で自社のサービスに支払いする金額が10万円~20万円以下の場合は低い)このケースの場合は効率的に集客し、フロントエンドへの購入を高めるための対策を行いましょう。合わせて、ファネル下部の価格の見直しも行います。

 

実践で使えるマーケティング!マーケティングを味方に

いかがでしたか。マーケティングとは、「欲しい人」に「欲しいもの」を「ベストタイミングで」届ける仕組みのことです。事業のどこに問題があるのか把握する上で、マーケティングファネルは強い味方になります。マーケティングファネルをチェックし、どのケースにあてはまるか確認してみてくださいね。今回ご紹介したファネルのチェック方法はあくまで一例です。課題を見つけて対策を打つには、各社の状況をよりくわしく調べる必要があります。

時間がない、より詳しくファネルチェックしていきたい場合は、個別相談もご検討ください。
メールマガジンでは、今回のような実践でつかえる知識をわかりやすくお伝えしています。