わかりやすいマニュアルの作り方。マニュアル作成6つのポイント

 

チームで仕事をする上で業務のマニュアル化は、効率化だけでなくメンバー育成にも貢献します。しかし、実際にマニュアルを作ろうとすると、こういった疑問がでてきます。

現場では

マニュアルを作る際に、どこまで詳しく書けばいいのか

マネジメントラインでは

どんな仕事をマニュアル化すればいいのか

現場で使えるマニュアル作成にはポイントがあります。作成のポイントを押されていないと、時間がかかった割に現場では使えないといった事態が発生します。本記事では、わかりやすく・現場で使えるマニュアルの作り方のポイントをお伝えしていきます。作成を手助けしてれてるおすすめツールや事例もありますので、ぜひ参考にしてみてください。

マニュアルとは_マニュアル作成の目的とポイント

マニュアルとは、端的に言うと業務の手順をまとめたもの。マニュアルの目的は、業務の標準化です。仕事の全体像をわかりやすく整理した上で、(対象者が)再現できるようにしておくことこれがマニュアルの最終目的です。再現性を高めることで、属人的(その人にしかできない仕事)な業務を減らし、育成のスピードアップや業務の効率化につなげていくことが可能になります。

目的

マニュアルの最終目的は、再現できること!

マニュアル作り_押さえておきたいポイント

マニュアルを作成する際に以下のポイントが抜けていると、作るのに時間がかかった割に使えないマニュアルが出来上がってしまいます。マニュアル作成をスタートする際は、必ず以下のポイントを思い出してください。

6つのポイント

目的を確認する
・作成のスケジュールを決める
・マニュアルの使用者(読み手)を決める
・マニュアルのフォーマット(構成)を決める
・各作業の目的や意図を記載する
・テキストだけでなく、図・表・動画等を使い視覚的にわかりやすくする

マニュアルなのか、チェックリストなのか

はじめに理解しておきたいことは、すべての業務をマニュアル化する必要はないということ。仕事の中には、チェックリストだけで済むものもあります。マニュアル作りが目的になってしまっては意味がありません。マニュアルとチェックリストの違いを理解し使い分けできるようにしておきましょう。

マニュアルとは
意味:業務手順書
目的:再現できるようにすること
内容:仕事の最初から最後までをまとめる(意図と作業内容)

 

マニュアルに盛り込むPOINT

・業務全体の流れ
・作業工程ごとの内容と担当者一覧
・基準の明記(何を・いつまでに・どれくらい)
・社内用語、専門用語の説明
・ノウハウや失敗から得たトラブル対策

これらを盛り込むことで、経験年数に関係なく一定のクオリティでその業務を進めることができるようになります。

チェックリストとは
意味:一覧(マニュアルの一部)
目的:作業における抜けや漏れがないようにすること
内容漏れがないように一覧化したもの

※マニュアルの中にある「作業工程ごとの内容と担当者一覧」がチェックリストにあたります

再現できるところまでやりたいのか(=マニュアル)」単純に抜け漏れを防ぎたいのか(=チェックリスト)」を確認して使いわけしていきましょう。

マニュアルの種類

チームで作成が必要なマニュアルは大きく分けると以下の2つに分かれます。

1:マネジメントするためのマニュアル
=企画、開発、育成、採用などのマニュアル

 

2:オペレーションのためのマニュアル
=現場の業務をまとめたもの
※多くの人がマニュアルと聞いて想像するのは、「2」

 

マニュアル作成のメリット

使えるマニュアルをしっかりつくることができると、チームにとって多くのメリットがあります。

メリット1

作業時間が削減できる!マニュアルを作っておくと(業務を)教える側の負担は減り、(業務を)教わる側も少ない回数で業務を正確に理解することができます。多くのチームで発生しがちな「相手が忙しそうにしていたから聞けない。自己判断で対応した結果、さらに大きなトラブルになる」といったことも未然に防ぐことができます

メリット2

コストが削減できる!マニュアルをつくることで、教育担当者の負担が軽くなります。指導していて、自分の仕事をする時間がなくなってしまい残業・休日出社でカバーする、休み時間を潰して後輩の仕事をチェックするいった業務負荷を無くすことができます。

メリット3

クレーム、ミスが減る!マニュアルをつくることで、属人的だった業務がなくなりサービス提供のバラツキを無くすことができます。ノウハウも蓄積されるため顧客満足度へつながります。

マニュアル作成の手順

では実際に、マニュアル作成の手順を見ていきましょう。

マニュアル作成_作成前の下準備

マニュアルを作ろうとしたら、まずはじめにしっかり準備をしていきます。

STEP.1
目的の確認
マニュアルを作る際は、まずはじめに目的(誰がどうなる)を決めます。最終的に誰がどんな業務を再現できるようになればいいのか。これをしっかり言語化してきましょう。※作成する際は、読み手が理解できない専門用語は記載しないよう気をつけましょう。
STEP.2
チェックリストかマニュアルか
次に、本当にマニュアル化する必要があるのかを確認します。業務の中には、チェックリストのみで事足りるというケースもあります。
STEP.3
マニュアル作成のスケジュールを決める
マニュアルを完成させるまでのスケジュール(大枠)を決めていきます。完成までのプロセスをだいたい何日くらい(何時間)で完了させていくのかあらかじめ決めておきます。

<スケジュールのイメージ>

情報を集める:〇〇時間(〇日〜〇日)
情報を整理する:〇〇時間(〇日〜〇日)
構成内容書き出す:〇〇時間(〇日〜〇日)
追加や修正する:〇〇時間(〇日〜〇日)
チェックする:〇〇時間(〇日〜〇日)

仮運用の期間:〇月〇日〜
フィードバック:〇日〜〇日
運用開始:〇月〇日〜

 

マニュアル作成_実際にマニュアルを作る

下準備が完了したら、実際にマニュアルを作成していきます。マニュアル作成は、目の前の業務に比べ優先順位が下がりがちです。スケジュールを洗い出した際に期日を決めた上で、社内で作成するのか、アウトソーシングして作成したほうがいいのかも決めておくとスムーズです

STEP.1
情報を集める


どの業務をマニュアル化するのか決定したらその業務の流れや各種データなどの情報を集めます※どの業務をマニュアル化しておくべきか悩んだら、こちらの記事も参考にしてみてください生産性をあげる方法!わかりやすく解説_ポイントと進め方 
STEP.2
情報を整理する

「どんな流れで仕事を進めているのか」といった業務の流れ(業務フロー)をまとめておきます。業務の流れをまとめる際には、無駄な工程や無理な工程を見直しておくと良いです。※業務の中のムダ・ムリ・ムラを見つけるには、こちらの記事も参考ください業務を効率化したい。効率化の進め方とアイディアについて

STEP.3
マニュアルの構成案をつくる

マニュアルを実際に文字に起こしていく際は、いきなり書き始めるのではなく構成案をつくりましょう。構成案には以下の項目があるとスムーズです。

・業務概要(目的、意図、担当者、作業順、各作業の目安時間)
・マニュアル実行の際に必要なスキルについて
・専門用語がある場合は、用語の解説
・作業の詳細
・その他Q&A

マニュアルの構成案をつくる際は、必要のない情報は入れないように気をつけましょう。(※構成案は、いくつかパターン化し他のマニュアルでも統一しておくと便利です)

STEP.4
構成案に沿って情報を書いていく


構成案ができたら、集めた情報を書き出していきます。

MEMO
情報は以下7つが網羅されているととても良い

1:業務全体の流れ(時系列で記載するとよい)
2:各作業の内容(担当者がいる場合は、担当名を明記)
※必ず各作業の目的意図を記載しておく
3:マニュアルを進める際に守るべきルール(納期期限など)
※作成者の判断で進めていい箇所があれば明記
4:基準を記載しておく(何を・いつまでに・どれくらい)
5:マニュアルを進める際に必要なスキルがあれば記載
6:マニュアルで使用している社内用語や専門用語の説明
7:ノウハウや失敗から得たトラブル対策

わかりやすくする
情報の流し込みが完了したら、最後に図・表・動画等を使い視覚的にわかりやすくします。※できる範囲で構いません。内容によってはテキストよりも、「図・表・動画」の方が理解しやすいものがあります。

例:以下の手順をテキストで説明しようとすると、長文になり理解しにくい。図解すると一連の流れを把握しやすい

 

マニュアル作成_運用開始後

マニュアルをチェックしてもらう
マニュアルがある程度完成したら、実際に自分でマニュアルの流れに沿って使ってみましょう。使用者の目線にたち一連の流れを確認することで、使いにくい箇所などの修正ができます。そして、仮の運用期間を決め数人に試してもらいフィードバックをもらうことをお勧めします。想像していない箇所でつまづいたり、追加で盛り込んだ方がいい点も見つかります。
マニュアル定期的に改善
仮運用期間ののち、全体へ展開します。その後は、半年毎、1年毎と定期的にマニュアルを確認し、改善・修正をし古い情報が残っていないようにしましょう。

POINT

マニュアル作成は、作成そのものだけでなく下準備や運用後も大切です

マニュアルのつくりかた_これをやったらNG


マニュアル作成の手順に沿って、いざつくるぞ!となった時は、無駄なマニュアル・使えないマニュアルをつくらないように以下を気をつけましょう。

注意
1読み手を無視して書かない:
読み手を想定して、読み手が理解できるように言葉を選びましょう。(新人と経験年数があるベテランでは、専門知識や用語の理解にばらつきがあります。)

2マニュアルを作って終わりにしない:
「(その業務が読めば)再現できるようになること」これがマニュアルの最終ゴールです。作成したら必ずフィードバックをもらい半年〜1年ごとに定期更新をしていきましょう。

3情報をごちゃまぜにしない:
マニュアルに記載する情報は実際の作業だけでなく、作業の目的・取り組む姿勢・ケーススタディなどの具体例等も追加されます。全ての情報をごちゃまぜにせず、構成を整えて理解しやすくしておきましょう。

構成例:以下のように、構成を作っておくことで理解しやすくなる。

<カスタマーからの問い合わせ対応/自分一人で判断ができない場合>

最終的な目的:

カスタマーの不安を取り除き、安心してもらうこと

実際にすること:
カスタマーから情報を吸い上げ、担当者へつなげる
(確認すべき情報はチェックリストを参照)

この業務へ向かう基本スタンス:
カスタマーの不安を取り除くことを最優先し、丁寧に現状を把握すること

具体例:
「カスタマーから別担当者の対応に対しクレームが入る」
このようなケースは自己判断せず担当者へ接続すること

4:全体像を必ず記載する:
この作業が、他の業務とどう関連するのか理解するため、フローチャートを記載しておく

 

マニュアル作成に役立つ!おすすめツールとテンプレート

マニュアル作成時に、ゼロから構成案を考えるのは大変です。そんなとき役にたつツールやテンプレートをご紹介します。
 

マニュアル作成_おすすめツール

※使用料金等は各サービスのサイトよりご確認ください。

Dropbox Paper:Dropboxによって開発された共同ドキュメント編集サービス
Dojo:マニュアル作成ソフト。マニュアル・ヘルプ・eラーニング教材を自動作成可能。
iTutor:マニュアル作成ソフト。WindowsもmacOSもサポート。
Teachme Biz:分かりやすい画像・動画を使用したマニュアルを簡単に作成できる。スマートフォンやタブレットでの管理共有可能。
Bizerteam:業務の流れを可視化しながら、生産性をあげるマニュアル作りが可能。

マニュアル作成_テンプレート

※テンプレート詳細は、各サイトよりご確認ください。

・GoogleDrive:Googleが提供する。文書、スプレッドシート、プレゼンテーションには、各種テンプレートがある。
・SILAND.JP:Wordを使用したテンプレートが無料でダウンロードできる
・bizocean:エクセル、ワード等のテンプレートを豊富に揃える。業務内容ごとに分かれたテンプレートがダウンロードできる。

マニュアル作成で集中すべき業務に注力できる

チームで仕事をする上で業務のマニュアル化は、業務を効率化するだけでなく、メンバーの育成にも貢献します。10人以下のチームにとっては、リーダーだけでなく一人一人のメンバーの時間をどこに費やすかで成果が大きく左右されます。業務のマニュアル化は、メンバーの力を最大化し、リーダーが本来やりたい仕事に取り組む体制づくりに大きく貢献します。ぜひ、チームの業務マニュル化をすすめてください。

 

10人以下チームの業務改善事例
参考 活用事例公式HP

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