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わかりやすい目標設定!コツと書き方(ワークシート付き)

ビジネススキルのひとつである目標設定しかし「売上目標を掲げているだけ」というケースもあります。目標のシュミレーションをすることで、「目標は現実的に達成できるのか・達成できない要因はどこにあるのか・改善点は何か」まで落とし込むことができなければ、成果にはつながりません。本記事では、汎用性のある目標設定方法と簡易シュミレーション方法をワークシート形式でまとめています。成果につながる目標設定のコツを知りたい方はぜひワークに取り組んでみてください。

※本記事は、2020年に開催した企業研修・セミナー内容を一部抜粋しております。実際にセミナー等で使用するワークシートを記載しております。目標設定の見直しにお役立てください。

目標設定その前に_目標と目的の違いを理解する

目標を決めていると「目的・目標・手段」の3つを混同してしまうことが多く発生します。目標設定をする前には、「目的・目標・手段」の関係性を理解してから進めていきましょう。3つは以下の関係性を持っています。

MEMO
目的と目標
・目的=最終的に目指すもの、目的が変化することはほぼない。
・目標=目的達成する上で重要なこと、目標が変わることはある。
・手段=目標をクリアする上で最適な方法、成果につながる効果のある手段を見つけることが重要。手段は変化する

 

目標設定のコツ_目標設定に失敗しているとこうなる

目標は決めているが、「達成できない・チームのモチベーションが下がる・目標達成しても気力がなくなる」といった状況が発生している場合、(目標設定に)失敗している可能性があります。

MEMO
適切に目標が設定できると
・成果が出る
・モチベーションが安定する
・対策が最適化できる
・進捗管理もしっかりできる
といったことができるようになります。

 

目標設定の書き方_数字だけじゃ成果につながない

目標を決めて行動を続けていくことは、コンフォートゾーン(居心地のいい場所)から出るためストレスがかかります。そのため目標を設定する際は、数字(※目標を定量的に表す=数値や数量で表す)だけでなく感情を紐付けておくことが大事です。

 

例えば、以下の図のようなイメージです。

数字だけで目標を設定した場合

目標を数字だけで(売上、新規取引数、客数等)設定した場合は、目標設定した直後はやる気はでます。が、単なる数字でしかないため、時間の経過とともに現状維持に引き戻されてしまいます。イメージとしては(上記、赤の旗を掲げている図のように)1対9の綱引きをしているような状態になります。目標を目指す人が1人に対して、現状維持をしたい人が9人いる状態では、前(図では向かって右側)に進むことはできません

感情と数字を紐付けて目標を設定した場合

数字だけでなく、その目標を達成した時に「どんな状態になるのか、その状態に対して自分がどんな感情を抱いているのか」を紐付けて考えておく。こうすると、3対7の綱引きのようになります。現状維持したい気持ちや不安をゼロにすることはできません。しかし目標を目指す人は7人に対して、現状維持をしたい人が3人いる状態になるため前に進む(図では向かって右側)ことができます。

人は機械ではないですし、数字だけをセットすれば自動的に動くわけではありません。「数字そのものが欲しいのではなく、その状態になったときの感情が欲しいから、行動できる」この仕組みを理解して目標を設定する必要があります。

定量的な目標
目標を数字で表したもの

例)
・年間の新規取引数を◯件増やす
・売上を昨対110%を目指す
・残業時間を月◯時間以下にする

「がんばって売上をあげる」「客数を増やしたい」「残業を減らす」「新たなキャッシュポイントをつくる」は、単なる抱負(こうなるぞ!の決意)であって定量目標ではない。

目標設定_テンプレートで整理して書いてみよう

※以下は2020年に開催した企業研修セミナー内容を一部抜粋しております。実際にセミナー等で使用したワークシートを記載しております。記載ワークシート及び画像(c) Sato Fumiko. All right reserved.

目標を設定していく際は、その目標が非現実的な目標になっていないかを確認しながら設定していきます。以下の図を参考に、目標設定の手順を解説していきます。(解説では、コーヒー屋さんを例に「目標=売上目標」として説明をしています)

目標設定_5STEPで整理する

STEP.1
目標を決める/売上目標

まずはじめに(年間または月間の)売上目標を決めます。 図では、わかりやすくするため「月の売上目標」で記載しています。
STEP.2
時間を決める/何時間で

次にその売上を何時間でつくるのか決めます。その売上を作るためにどのくらいの時間を投下するのか決めていきます。図では1日8時間で設定しています。現実的に日々続けていくことができる時間にします。ここまで決めると、自身の時間給の目安がつかめます。

NG例

「頑張れば、1日10時間以上いける!!」これはNGです。(現実的に続けていける稼働時間を決めてください)
STEP.3
売上の中身を決める/新規既存

次に売上目標を分解していきます。売上は新規売上(新しいお客様の売上)既存売上(既存客の売上=1度ご購入いただいたお客様が再度購入) に分けることができます。設定した売上目標の内、新規と既存それぞれどのくらい売上をつくるのか決めていきます。既存売上の比率を多くしておくと売上が安定しやすくなります。図では、新規を売上目標の10%(月8万円)としています。

MEMO
一般的に、「新規のお客様に販売する」コストは、「既存(一度サービスを利用したお客様)のお客様に販売する」コストの5倍かかると言われています。

NG例

やや下世話なイメージですが、「今日すれ違った人を、デートに誘う≒新規客へ販売する)」と「一度食事にいっていい感じになった人をもう一度デートに誘う(≒既存客へ販売する)」のでは、後者の方がはるかに難易度がさがります。(一度目のデートで大きなミスをしていない限り)

 

STEP.4
新規売上を分解する/取引単価、数
 
ここまでできたら、さらに売上を分解していきます。新規の売上は、取引金額×数(販売数、人数)に分解できます。新規売上を達成するには、
「取引金額はいくらに設定」し「どのくらい販売すればいいのか」シュミレーションしていきます。ここで「今の販売単価は適正かどうか・現実的に不可能な販売数になっていないか」をチェックしてください。現在の取引金額のままでは、かなりの数(販売数)が必要になるケースがあります。その際は、現在の取引金額を見直しも検討する必要があります。

STEP.5
既存売上を分解する/取引単価、数、回転数

既存の売上は、取引金額×数(販売数、人数)×回転または期間(繰り返し購入する)に分解できます。売上を達成するには、取引金額は「いくらに設定し、どのくらい販売すればいいのか」「そしてどのくらい繰り返すのか(またはどのくらいの期間)」シュミレーションしていきます。

ここまで分解することで、「目標の設定ができた」と言えます。売上目標を掲げるだけでは、単なる決意表明です。上記のように分解していき、どうすれば達成できるのか簡易シュミレーションをしていきましょう。

目標設定の書き方_ワークシートをつかって書いてみる

※以下は2020年に開催した企業研修セミナー内容を一部抜粋しております。実際にセミナー等で使用したワークシートを記載しております。記載ワークシート及び画像(c) Sato Fumiko. All right reserved.

では、目標設定5STEPを参考に、ご自身の目標設定をしていきます。以下のワークシートを手書きで書き写し、目標設定5STEPにそってご自身の目標を入れてみましょう。※ワークシートでは、シュミレーションしやすいように1ヶ月の単位で考えていきます。

POINT

・売上の内訳は新規<既存にすることをおすすめします。目標に記載した売上の内、新規売上を10~30%、既存売上70~90%でシュミレーションをしていくと良いです。※業界職種によっては難しいケースもあります。

上記図では、月単位でシュミレーションしていますが、(月単位での換算が)難しい場合は年単位でシュミレーションをしてみてください。年単位で行う際は、「売上目標・稼働時間・新規売上・既存売上」すべて年間でシュミレーションしてください

わかりやすい目標設定_コツと書き方

いかがでしたか?今回は、汎用性のある「売上から簡易的なシュミレーションをする」という方法をお伝えしました。とてもシンプルな方法ですが、簡易的にシュミレーションすることで目標達成の可能性を引き上げることが可能になります。定期的に振り返り目標設定を見直してみてくださいね。