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マネジメントができない!マネジメントに悩む前にチェックしたい2つのポイント

10人チームがぶつかるマネジメントの壁

メンバーが増えていくと、自分が業務をやるだけならうまくいっていたのに、業務がうまく回らない!そんなことがあるかもしれません。

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自分がやってしまったほうが早いけど、それじゃあいつまで経っても現場から離れられない。

リーダー

仕事丸投げしたほうが楽だけど、それじゃあメンバーは育たない。

こんな風に何をどうマネジメントすべきかマネジメントの壁にぶつかることがあるのではないでしょうか。

 

「マネジメントができない」と感じる時、多くの人は自分は能力が足りないと認識してしまいがちですが、実際には(個人の能力不足ではなく)「何を・どんな方法で・マネジメントすべきなのか」を把握していないためにマネジメントがうまくできていないというケースがほとんどです。※ごくごく少数ですが、「何を・どんな方法で・マネジメントすべきなのか」が明確になっているにも関わらず、できないというケースもあります。

MEMO
✖️マネジメントができない=能力がない
◯マネジメントができない=マネジメントすべきものや適切なマネジメント方法を把握できていない

本記事では、マネジメントの全体像を整理しながら、チームの力を最大化するために必要なマネジメントのコツを解説してきます。

ポイント1_役割によってマネジメントする範囲が違う


マネジメントとは経営資源(人、モノ、金)を効果的に使いながら、成果を最大化することを指します。マネジメントする能力は属人的な能力ではなく、前提となる知識と場数(経験値)で能力を伸ばすことが可能です。まずマネジメントをしていく上では「本人の役割によってマネジメントする範囲が変わる」ということを知っておく必要があります。

 

役割と範囲を以下の表にまとめています。

※組織の規模が大きくなるほど、上記の役割と範囲は明確に区別されるようになります。しかし10人以下チームでは、人的リソースに限りがあるため部門リーダーと現場リーダーを兼任するケースが多くなります。

役割とマネジメント範囲がずれていると起きるトラブル

 

先程の表でまとめた「役割と範囲」は当たり前のことに感じますが、実際のビジネスシーンでは「役割と範囲」がずれてしまっているケースは多く見られます。「役割によってマネジメントすべき範囲がある」この認識がずれていた場合、トラブルが発生します。

 

例)経営者がマネジメントする範囲を間違えた場合 

 

 

船長や乗組員全員が足元だけ見て、がむしゃらにオールを漕いでいたら、同じところをぐるぐる回っていて船は前に進みません。それと同じように、経営者がマネジメントする範囲を間違え、戦略を描かずいつまでもプレイヤーとして現場に入り続けていたら、売上や事業のスケールは難しいのではないでしょうか。

 

例)リーダーがマネジメントする範囲を間違えた場合

 

船長や乗組員全員が、空や遠くの島ばかり見てオールを動かさなければ、船は沈んでいきます。リーダーが戦略や戦術ばかりにこだわり、施策実行が遅れてしまったり、実行した施策の振り返りをしなければ、課題はいつまでたっても解決しません。メンバーが振り分けされた仕事をしっかりこなすことができなければ、売上は安定しませんし現場は荒れていきます

マネジメントに悩んだら(自分の能力の有無よりも)、まずはマネジメントの範囲がずれているのではないかを確認しましょう。

MEMO
マネジメントとは経営資源(人、モノ、金)を効果的に使いながら、成果を最大化すること
・マネジメント能力は知識と場数(経験値)で能力を伸ばすことが可能
・まずはじめに本人の役割とマネジメントする範囲を把握する

ポイント2_マネジメントの対象と方法を確認する


自分の役割とマネジメントすべき範囲を確認したら、次は「誰に対して・何を・どんな方法でマネジメントするのか」を整理していきます。マネジメントの方法は多岐にわたるため(自分が置かれた状況では)どの手法を取り入れるべきなのか混乱します。マネジメント能力がないのではなく、対象と方法が見えていないからマネジメントが困難に感じてしまうのです

 

マネジメントの方法は数多くありますが、以下の表では最低限おさえておきたい方法をまとめています。この表をもとに「誰に対して・何を・どんな方法でマネジメントするのか」大枠をおさておきましょう。

上記の4つは、チームを推進する上で最低限必要なマネジメントになります。※マネジメントとは別軸の話ですが、チームを推進する上では課題解決力が必須スキルになります。(課題解決力=問題の本質を見極め、解決までのアクションプランを計画し、実行していく力)関係性を図解すると以下のようになります。

 

土台にあるのは、個々人のメンタルヘルスマネジメント。プロジェクトマネジメントで短期的な成果をあげ、経験値を積み現場の能力をあげていく。事業を推進していく上では、(現場経験を積んだ人間が)チーム内のパフォーマンスとモチベーションを常にメンテナンスしていく必要がある。チームを推進する上ではひとりひとりが課題解決力を持っておくことが重要。

上記構造を理解してから、自分たちのチームは「誰」を対象に「何」をコントロールする必要があるのかを整理していきます。(整理できないままぶっつけ本番で進めていってしまうと、成果は上がりにくい。その結果マネジメント能力がないという思い込みに繋がるのかもしれません。)

MEMO
「誰に対して・何を・どんな方法でマネジメントするのか」を整理する
・誰を対象にしたいのか:経営者ORリーダーORメンバー
・何を:気持ち・行動・運営・ストレス

10人以下チーム_マネジメントの注意点


10人以下チームの利点は、小回りが効くこと。現場から出たアイディアをスピーディに施策検証できる点にあります。マネジメントのポイントを押さえることで、より成果が上がりやすくなります。ただし、10人チームは、人的リソースに余裕はないため「誰をチームに入れるべきか」は慎重に検討する必要があります。土台ができていない状態でメンバーが追加されるとトラブルにつながりやすくなります。

例)
・ストレスコントロールができない状態の人物がいた場合、ケアすることが後回しになりがちになりやすい(目の前にやらなければいけないタスクがあるため)
結果チームから離脱、残された他メンバーの負荷かが大きくなり現場は混乱する。

例)
・現場経験数が少なく、課題解決力が備わっていない状態の人物がいた場合、(手取り足取りの育成をする余裕がないため)無茶振りが多くなり、本人は取り残されるか、離脱する。結果、常に人が足りず現場は回っていかなくなる。

10人以下チームでマネジメントがうまく機能するかどうかは、ビジネスの経験をある程度積んでおり自分なりのストレスコントロールができる状態・課題解決力をある程度培った状態の人材をコストをかけて採用していくことが非常に重要です。状態ができていない場合は、どんなに優れた専門性を持つ人材でもコアメンバーとして機能しない可能性があります。専門領域のスキルが高いからといって、マネジメントができるかどうかは別の話です。(プレイヤーとして優秀でも、マネージャーとしてはうまく機能しないというケースは大きな組織でもよくある話です)

マネジメントは分解してアプローチする

マネジメントがうまくいかない原因は、個々人の能力の差ではありません。多くのチームでは、たった一人の人物にチーム全体の「モチベーション・パフォーマンス・プロジェクト・ストレス」全てをコントロールすることを期待してしまいます。多くの組織では上に立つ人間に、マネジメントを全部してほしいというのが本音でしょうが、どんなに優秀な人でも全部を一気にはできません。一人で抱え込むのではなく、マネジメントの全体構造を理解した上で、自分のチームは、「モチベーション・パフォーマンス・プロジェクト・ストレス」4つのうちどれをコントロールするのが最優先なのかを見極める必要があります。

MEMO
・個人レベルでストレスマネジメントができない、課題解決力が備わっていない場合は、マネジメントはうまく機能しない。
・実行力に課題を感じているなら「プロジェクトマネジメント」が課題。
・目標達成ができないなら「パフォーマンスマネジメント」を見直す。
・自分たちはどこを目指しているのか見失っていたら「モチベーションマネジメント」をチェックする。

マネジメントはブラックボックスになりがちです。「優れた誰かがやってくれる」という属人的な話でまとめようとせずに、分解してアプローチしていくことで、チームにあったマネジメントスタイルが出来上がるはずです。