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【活用事例/製造業】根本原因を特定。取り組むべき事が明確化した事例

【活用事例/製造業】根本原因を特定。取り組むべき事が明確化した事例

こちらの活用事例では、以下の課題を解決しています。

チームとして連携がとれていない、停滞感を感じるが原因がわからない。日々発生する問題に対してリーダーはどうアプローチすればいいのか。

顧客プロフィール

細井化学工業株式会社 代表取締役社長 細井 紀代子様
明治38年(1905年)創業。細井様は2014年に代表取締役社長に就任。硫黄関連製品を主力とし無機化学薬品製造販売を行う。
活用期間2017年9月〜2018年8月(※弊社の体制変更に伴い2018年8月から、後任株式会社ISHIZUEがサポートをしています。)

BEFORE:活用前

国内マーケットの変化に合わせ今後のメイン商品を模索するが糸口が見つからない。売上に課題感があるものの、施策の実行まで落とし込めず、成果につながらない。日々発生する問題に対処することで時間がたってしまい不安と焦りが募る。

AFTER:「右腕」活用後

施策実行ができない根本原因を特定。新しい方法論や知識を取り入れるだけでは問題が解決しないと気がつく。社長自らが動き現場の声に耳を傾けることでメンバーが変化していく。社長がやるべきことが明確になったことで、将来への不安は、期待に変わり、日々発生する問題に前向きに取り組めるようになる

顧客インタビュー

※以下、活用内容については、対談形式になっております。インタビュー内容は2019年8月当時のものです。

頭で理解していても、現場は想定外のことばかり

田口

本日はお忙しい中お時間いただいてありがとうございます後任に引き継いで1年経ちますが、 弊社にご依頼いただいた際は、どのような課題を抱えていらっしゃいましたか?
当時は、「売上をあげたい」これしか考えていなかった気がします。10年前に比べ市場も大きく変わり、メイン商品の硫黄が売上がだんだんと減少していることが気がかりでした。

細井様

田口

赤字ではないが、今と同じことを続けていれば、将来的に売上も利益も頭打ちになる危機感を感じていたんですね
はい。それと、経営の知識があることと、実際に問題を解決する力は別物だと痛感していました。後継者として事業を引き継ぐことは覚悟していたので、基礎的な知識や社長としての在り方も学んで準備はしていました。社長就任前から会社に入って状況を把握していたものの、いざ父が亡くなり自分が社長として就任してみると、想定外の問題が次々にでてきて焦りもあり悶々とする日々でした。頭で理解することと、実際にできることには大きな乖離があると実感していました

細井様

田口

実務レベルで、目の前の問題をどう解決すればいいのかわからない。将来に対して漠然を不安を抱え、目の前で発生するトラブルに対応することで日々時間が過ぎていく状態だったですね。
そうですね。社長に就任し初年度は赤字でしたが、翌年は「赤字は絶対に出さない!1円でも黒地にする!」という思いで無事に黒字化することができました。しかし経費削減だけで、利益改善することは限界があると感じていました。売上を上げていくことに注力しないといけないと思っていましたが、忙しいし具体的どうしたらいいのかわからず時間だけが過ぎていましたね

細井様

田口

実務レベルでの課題解決に行き詰まっていたわけですが、その中で弊社のサービス導入を決めたのはなぜですか?
私の状況を見かねた経営者仲間が田口さんをご紹介してくれたんです。今だから言えますが、その時は、外部から新しい風が入ることでスタッフが変化してくれるんじゃないか、売上含めいい方向になるんじゃないのかなという軽い気持ちでした。

細井様

田口

外部から人が入ってくることに対して、抗体がないのでどうなるか不安もあるが期待もしているとおっしゃってくれていましたね。
そうですね。個別相談で田口さんの頭の回転の速さを間近に感じて、この脳みそが期間限定で借りられるなら試してみたいと思いました。

細井様

自分たちがコントロールできる問題点から改善していく

田口

外部から人が入ることに対して現場で抵抗感が発生する可能性があったので、営業チームメンバーを交えて改善に取り組むことにしました。まず最初に営業チームの現状分析から開始しました。「売上目標が適正か、目標に対して適正な行動設計ができているのか、行動設計のとおりに日々のタスクを進めていることができているのか」の3点を確認するところからはじめましたね。
はい。営業メンバーも協力的で会議に参加し現状の洗い出しができました。

細井様

田口

現状分析の結果、(利益を確保しながら、売上目標を達成するには)業界特性と行動設計が課題だということがわかりました。しかし業界特性においては、コントロールができない部分が多いため、コントロール可能な(営業の)行動設計から着手しました
先々代が代表をしていた20年前くらい前の時代は、国内需要が高く、待ちの姿勢でもお客様からご注文が来ていました。マーケットの状況に合わせて営業工程を見直すべきだったものがそのままになっていたんですよね

細井様

田口

細井さん自身も他業種の営業工程については把握していない部分もあったため、他業種の取り組みをお伝えしインプットしていただきましたね。その上で担当ごとに目標設定、行動設計を実施し、属人化していた営業工程を洗い出していきました。
洗い出しを行なって、(営業工程の単純比較はできないものの)業界要因を抜きにしてもまだやれることがあるなと気がつきました。これまで、やることをやっていなかったと反省しました。

細井様

解決プランができているのに、行動が止まってしまう。

田口

要因が特定できたことで、行動管理を行なっていきましたが、ここで新たな壁にぶつかりました。PDCAのうち「DO」が進まない・・・
はい。解決すべき問題と是正すべき行動パターンも特定でき、あとは改善するだけ実行するだけだったんです。でも現場が動かない。おかしいなと思いよくよく営業メンバーに話を聞くと、「プランは正しい。でも実際の現場ではイレギュラーなことがほとんどで実務レベルでできない部分もある」と。そこで止まってしまっていることがわかりました。

細井様

田口

代表の視座とメンバーの視座がずれていたんですね。
はい。他部署のメンバーとも意見のずれが発生するようになり、一度しっかり社員と話をしないとダメだと思い急遽面談することにしました

細井様

田口

面談では、あえて細井さんには席を外していただき私からスタッフの皆さんの現状や課題感をヒヤリングさせていただきましたね。
(田口さんという)第3者からヒヤリングしてもらったことで、感情論にならずスタッフが何を感じているのか冷静に把握することができました。ちょっとしたコミュニケーションのすれ違いによって、意図が誤って伝わっていたこともわかりました。「戦略が決まったらあとは行動すればいいだけ」と思っていましたが、現場の状況を相互理解できていないと机上の空論になってしまうんだと痛感しました。代表に就任してから、気づかないうちに、スタッフの本音の部分が把握できなくなっていた、コミュニケーション不足を反省しました

細井様

問題の根底は、相互理解だった

田口

売上をあげたい」という当初の目的から課題を分解した結果、最終的に「人の問題(相互理解)」が根本にあると気が付きました
はい。当初は、営業手法や新しい方法論を取り入れることで、今の課題が解決するんじゃないかと思っていました。でもその土台にある風土(安心できる環境や意見が言い合える風土)がないといくらいい施策でも実行ベースに乗らないんだと。 いい苗を植えて、肥料をたっぷり与えても、そもそも土が弱っていたら育たないですよね。

細井様

田口

現場で何が起きているのか、把握することが大切だと痛感してからは、細井さん自身が現場に入ることを意図的に増やしていきましたね。営業同行をしたり、定例会議にもスタッフにの方に参加していただいたり、今まで廃止していた社内イベント(誕生日会、ランチ会など)も復活されました。
稼働時間という点は、負荷がかかっってしまいました。しかし、結果として代理店契約や単価改善などもできたので収穫はありましたね営業手法においては、(業界特性上)不可能な部分と可能な部分がより明確になりました

細井様

やるべきことが明確になることで期待ができるようになった

田口

回り道をしながら問題の根本にたどり着き改善を行なっていますが、振り返ってみていかがでしたか。
改めて振り返ってみると「方法論だけで解決できる」と思っていたことが間違いだったと気が付いたことが大きな収穫でした。実は、当初目指した売上目標にはまだ達成できていないんです。でも風土をつくることから再スタートしたことで時間がかかっていますが、着実に変化してきていると感じています。

細井様

田口

スタッフの方も、自分から意見を言うようになり、研修に参加するようになりましたよね。
ご依頼した当初は、漠然とした不安があり焦っていました。今でも日々問題は起きますし大変さは変わりません。現場目線と経営目線の間で悩むことは多々あります。でも社長がやるべきことが具体的につかめたことで、やってやろうと思えるようになりました。ただしんどいという状態から、今は未来に期待ができるようになったのが大きな変化ですね。「チームとして連携がとれていない」と課題を感じているリーダーは、田口さんの力を借りるといいと思います。根本原因が明確になれば、やるべきことも的から外れることなく明確になりますから。

細井様

田口

ありがとうございます。私自身も全スタッフの方と面談させていただいたり、現場に入らせていただいたことで、チームの土台に相互理解がどれほど重要か改めて認識することができました。今後は後任が引き続きサポートしてまいりますのでよろしくお願いします!
こちらこそ、よろしくお願いします!

細井様